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養殖時のほたて貝の一枚開けとは?

ほたて貝は、養殖時の育て方で、ほたて貝の品質に大きな差が出ます。海のどこで育てるのか、水深何メートルで育てるのか、耳吊り時の貝の穴の開け方など、たくさんのノウハウがあります。よく勉強されている漁師さんは、やはり理にかなった育て方をします。自然を読み、自然を味方につけ、そして人知の及ぶ範囲は完璧なまでに考えて手を入れます。その品質の良い育て方のノウハウのひとつに大きな要素として、耳吊り(北海道の漁具、漁法コーナーより)時の穴の開け方があります。写真を見ながら説明します。

ほたて貝稚貝

①上の写真は、ほたて貝の稚貝です。綿棒の先ほども無い大きさです。

ベビーホタテ貝

②上の写真は1年経ったほたて貝で、一般にはBABYほたて貝と呼ばれています。この時から、耳吊りを行うためのほたて貝の穴開け作業が始まります。ほたて貝に穴を開けてピンを通し、ロープに結わえて海にぶらさげて育てるのです。

ほたて貝

③大きな3年貝ですが、耳吊り時に穴を開ける部分はこの部分です。(わかりやすくするため、大きな貝を見本にしています。)そして次に進んでいただきましょう。

貝殻を開けたホタテ貝

④下の貝殻です。さきほど穴を開ける部分をマークしましたが、下の貝殻の耳の部分は、ほんの少しだけ上貝よりも小さくなっています。よく見ないとわからないほどの差です。

さて、ここからですが、この上貝と下貝の少しだけ差がついている点の部分に穴を開けると貝殻一枚だけに穴が開くわけです。③の写真の黒い点のところに穴を開けると二枚に穴が開きます。開いた穴にピンを通し、ロープに結わえるのですが、二枚に開けると、ほたて貝がロープから落ちたり、時化で流されたりし難いのです。ではなぜ一枚開けにするのでしょう。それは、ほたて貝が海の中で運動できるようにするためなんです。

二枚に開けると、貝が自由に開閉できず、柱も小さくなり、歩留まりが悪くなり、身の味も変わってきます。これが一枚開けだと開閉でき運動できるので、大きく歩留まりよく育つのです。一枚開けをする所以ですね。専用ドリルを使って穴を開けるのですが、ドリルに正確に貝を当てるのは手作業なんですね。この作業を数十万枚行うわけですから気の遠くなるような作業なんです。

できうる限り自然に近い条件、環境で育てることが、歩留まりよく大きく育つことのようですね。

これがいわゆる春の一番忙しい耳吊りシーズンと呼ばれる作業です。良い貝を作るために漁師も日夜勉強しています。ただし、この一枚開けは、まだ限られた漁師しか作っていません。二枚開けだと全て機械が自動で行ってくれますが、一枚開けは手作業になるからです。また、貝が流されるというリスクも大きな理由です。

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