社長日記
2023年1月27日
素材力の話 vol.5 大きなハードル
素材力の話が2022年11月16日が最後で、現在まで大分間が空いてしまいました。
前回の話は2022年11月16日の、こちらになります。
社長北海道日記 2022年 漁場通販のさかなだマート (sakanadamart.net)
素材力の話vol.4では、北海道の漁港でセリに参加できる資格を取得するためのハードルがあって、思わぬ展開になっていったというところで終わっていました。
プロの仲買になるには、漁連の承認も必要となるのですが、これがなかなか思うように運ばず、何度も何度も漁連に足を運んで説明する羽目になったのです。
審査みたいなものでしょうね、当時私は、関西から北海道に移住してきたばかりで、漁連からしたら、どうして北海道へ来たのか?どうして場内参加権を取得するのか疑問に思われたのでしょう。
会議室のような場所で数人に、たくさんの事を質問されました。
北海道へ来た経緯、奈良では何をしていたのか、どうして北海道へ来たのか、なぜ場内参加するのか、などなど。まあ、今から思えば当然のことだと思うのですが、当時はなぜこれだけ質問を受けるのかわかりませんでした。
足を運んで3度目くらいになると、「もう諦めたほうがいいよ」と言われているような気がするようになって、半ば、厳しいのかな・・と、思うようになっていました。
私としては純粋に、こんな良い魚を全国のみなさんに紹介できればというシンプルな動機でした。
ただ、今思えば、この地方卸売市場では、一度に数トンから数十トンの魚や貝を売買するのは当たり前のことで、大きなお金も動くことになります。
それはそうだよね・・。大きな資金が動く市場で、どこの馬の骨かもわからない者に、簡単に許可をおろすことはないですよね。
また、漁獲量(漁師の数)と、仲買の数のバランスも必要です。市場価格は、買い手と売り手のバランスで成り立っています。
買い手が多すぎると魚価も大きく上がってしまうでしょうし、逆に売り手が多すぎると魚価が値崩れして漁師の仕事が成り立ちません。
また、資源維持のためのコントロールも必要です。
長年持続してきた市場には、他にもさまざまな理由があるでしょうから、昨日今日いきなり来て権利をくださいと言っても、そうはいかないですよね。
ただ、私はこの鮮度の良い魚をどうしても簡単に諦めることが出来なくて、最後のダメ元で思うことを言って、それでもダメだったらこれも運命と諦めようと思ったのです。
いろんな事情を知らない私は、「北海道が、私たちのような学術研究都市から来た外部の人間を寄せ付けないようでは、経済発展もしない。私は純粋に北海道の良い魚を他府県にも紹介したいだけなんだ。」と、みんなの前で力説したのです。
場に沈黙が続き、その日、私は落胆の想いで帰路に着くことにしました。
そして、これまた運命の瞬間だったのでしょうか、ほとんど諦めていた次の日、漁連から電話がかかってきて、「辻合さん、承認しますよ。」とのこと。
耳を疑いましたが、もう一度聞きなおすと、やはり承認してくれたことがわかりました。
いやあ。。ほとんど諦めていたので、もう驚きとしか表現のしようがありませんでした。
大きな会社が場内参加を長年申請していても、承認されない世界です。
そんな世界に参加できたとは・・。
奇跡が起きたのです。
さかなだマートが誕生した瞬間でした。
つい最近ですが、当時審査を担当してくれていた方が二十数年ぶりに、「お元気にされてますか?」と会社を尋ねてきてくれました。
懐かしいなあと思いながら、「おかげさまで、すっかり浜にも溶け込めて、毎日、好きな魚をさばいています。」とお話していました。
聞くところによると、北海道を離れていたそうで、つい最近北海道へ帰ってくることが出来たそうです。
その後も、言葉の壁や、市場のルールなど、困難な課題をクリアしていくのですが、長くなるので割愛させていただきます。
ただ、私たちはインターネットがまだ一般的ではない時代からサイト作りに取り組んでおり、大手コンサルタント会社が北海道の水産事業を営んでいる方々にHPの作り方をコンサルする時に、さかなだマートのHPを教材として使えるよう協力したりと、北海道には沢山の貢献をしてきたと自負しています。
また、冷凍技術や、商品開発などの技術供与にも積極的に協力してまいりました。
さて、次からは、いよいよ本格的に素材力の話をしていきたいと思います。
なぜ、流通は冷凍を選んだのか、なぜ冷凍技術の研究を始めて冷凍機械まで自社で作ったのか。魚の素晴らしさと共に、その物語をお話します。
2023年1月12日
送料改訂について
いつも、さかなだマートをご愛顧いただき、ありがとうございます。
新年早々、送料の改訂をお伝えすることになり、非常に気が引けています。
今までは、例え500円お買い上げいただいても、送料は一律750円でご奉仕させていただいておりました。
しかしながら、エネルギー高騰なども相まって、赤字になる商品が増えてきて、やむを得ず送料一律の条件を、3000円以上お買い上げの場合と、させていただきました。
但し、一律750円の料金は従来と変わりません。
送料表自体の料金も、他社より格段に安価です。鹿部町からの発送も含め、さかなだマートの商品出荷数が多いので、運送会社さんが頑張って安くしてくれていることと、あとは、さかなだマートが一部負担することによって可能にしています。
これからも出来る限りの事はしていきますので、変わりないご愛顧のほどよろしくお願いいたします。
今後とも高品質な商品を安価にご提供できるように頑張ってまいります!
2023年1月5日
明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
大沼湖のわかさぎ釣り
みなさま、体調など崩さず良い年を迎えることが出来ましたでしょうか?
年が明けて、一段と冷え込むようになりましたので、風邪などひかないようご自愛ください。
漁師町は、漁師から水産加工場まで、ほとんどが今日までお休みです。
年明けは、昨年に続いて、すけそうだら漁が2月中旬まで活発になります。そのあとは、ホタテ貝に漁が切り替わり、漁師や水産加工場にとっては忙しい日が続きます。
さかなだマートでも、昨年から始めた天然ホタテ貝が人気ですので、今年は昨年以上に生産する予定です。
昨年12月は注文が集中して、在庫補充ができずに切らしたり、物流面でも大雪のせいで一部お届けに時間がかかったりしてご迷惑をおかけしました。
今年は昨年の反省を踏まえ、早速改善活動を進めていこうと、会議で話し合っていた次第です。
今年もみなさまに喜んでいただけるよう、精一杯努力してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。