社長日記
2021年12月29日
年末のご挨拶
今年も残すところあと2日。みなさまはどんな年でしたか?
私たちさかなだマートは、オープンして16年経ちますが、正直なところ、今年は最も厳しい年でした。
コロナが少し収まったとは言え、卸先の飲食店は元気がなく、私たちもその影響を大きく受けました。
追い打ちをかけるように、北海道では赤潮が発生し、鮭や蟹、タコなど水揚げが激減して浜値も高騰しました。
漁の現場ではよく「自然には勝てねえ」と言われ、知っているつもりでしたが、今年ほど痛感したこともまた初めてでした。
しかしそんな中、みなさまに支えられ、なんとか窮地を脱することが出来、無事に年を越すことが出来そうです。
「私たちの生活は、お客様に支えられています」と、会社でも事あるごとに話しますが、 こういった当たり前のことも、心に刻みながら語らなければいけないと、心新たにしていました。
数々の苦難と同時に、感謝の気持ちを感じていた1年でした。
年末に、来年の決意を固めるために、とっておきの包丁を一本新調しました。
一尺の柳包丁です。
自然に抗うことは出来ませんが、私たちに出来ることを一生懸命追求していきたいと思い、以前から欲しかった包丁を決意の表れとして買ったのです。
私たち技術者にとって包丁は魂のようなものです。
よく手入れされた切れの良い包丁を持つと、自然と背筋が伸び、集中力が高まります。
ちょっと高価な包丁でしたが、包丁に負けないように技術を磨いていき、来年は今年より更に進化した技術で、みなさまに喜んでもらいたいと考えております。
そしてみなさまも来年は幸多き年となりますよう、心よりお祈り申し上げております。
2021年、本当にありがとうございました。
そして2022年もよろしくお願いいたします。
どうぞ良い年をお迎えください。
さかなだマート
代表 辻合明男
2021年12月18日
サバの旨味濃厚刺身
サバの濃厚刺身、沢山の方からオーダーをいただきました。
ありがとうございました。
すぐに完売となったのですが、翌日も水揚げがあったので、オーダーいただいた分を追加で作りました。
ただ、浜ではサバの群れが極端に減ったので、ほんとにギリギリだったなと胸を撫でおろしてます。
また、浜値も2倍以上になりました。あと2~3日水揚げされれば良いほうだと思います。
サバにイワシが混じってきているので、次の群れはイワシかなと思ってます。
ただ、今の浜値は高くて手をつけられません。安定して水揚げされてくれば浜値も下がると思います。
冬のイワシはトロイワシですから、こちらも最高に美味です。チャンスがあれば入札したいと思います。
話しが戻って、サバの濃厚刺身ですが、その後も少しずつ造ることが出来たので、20セットもありませんが、改めて最後のご案内をしたいと思います。
群れが去るので、今年最後のお造りとなります。また来年の冬、水揚げされたら造りたいと思います。
2021年12月15日
サバの旨味濃厚刺身の進捗
サバの濃厚刺身を作りましたが、今日は10フィレ程度しかできませんでした。
他の商品の製造が多かったと、出荷に追われ、なかなか時間がとれませんでした。
20人前くらいは出来るだろうと思ってましたが、甘かったようです。
ただ、品質は抜群のものが出来たと思います。生から造って、超急速冷凍機にかけ、解凍するだけで食べれるようにしてます。
1秒でも速く凍らせるため、サバの切り身と切り身の間にほんの少し空間を開けながら造ってました。
また、解凍時もこれだと素早く解凍できます。
凍結させる時間は短ければ短いほうが品質よくあがるのですが、これは解凍時にも言えるんですよ。
電子レンジはダメです。室温解凍し、半分程度解凍できたら冷蔵庫に移して冷やし、完全解凍できたらすぐに召し上がるくらい繊細に食べてほしい商品です。
そうすれば最高のサバの刺身を食べることが出来ます。
本来、年末の忙しい時に出来る仕事ではないのですが、この美味しい冬サバの刺身をみなさんに提供できたら喜ばれるだろうなとの想いで造りました。
数は少ないですが、明日あたりに販売を始めたいと思います。
売り切れた場合でも、まだサバを造るチャンスはあると思いますから、予約注文として頂戴しておき、提供出来るよう頑張って造っていきますね。
2021年12月13日
サバの濃厚刺身
余分な水分を抜いたサバの刺身を試食しました。
濃厚という表現はおおげさかなと思いますが、水っぽさが消えたので、旨い刺身になりました。
文句なしの刺身になったと思います。私も他ではサバの刺身を食べたことが無いので、どのように違うか違いはわからないのですが、食べてみて「美味しい!」と思ったことは確かです。
さかなだマートには、ひかりものが大好きな社員がいますが、「こんな美味しいサバは食べたことがないです。」との感想でした。
上の写真は、試食した刺身です。
当初、刺身用フィレで販売しようかと考えてたのですが、薄皮を剥いたり、腹骨や血合い骨を取り除いたりするのが結構たいへんで難しい作業なので、全ての作業はこちらですることにしました。
解凍して食べるだけの状態まで仕上げます。
また、仕上げに時間がかかると鮮度が落ちるということもあって、せっかくのサバ刺身をベストな状態で食べていただきたいという想いからです。
ただ一つだけ難があるのが、少数しか作れないということです。
鮮度が良いうちのごく短時間しか作れなく、また、刺身にするまで多くの技術と手間をかけるので、数量的には結構限界が低いところにあるんですよ。
ですから、少量限定になります。
あと、昨日まで数十トンの水揚げがあっても、一日でサバの群れが消えてしまうことがあります。生のうちに仕上げるので、今日めるまがでお報せしても水揚げがなく、お届けできないこともありますから、その点はご理解くださいね。
また改めて販売のご案内をさせていただきます。
2021年12月11日
サバの旨味濃厚刺身
噴火湾では特産のスケソウダラ漁が活発になってきました。
12月初めまでは水深300m近くにいて、大きな船でしか水揚げが出来ませんでした。
ここ数日の間に水温も少し下がったのか、少しずつ水深の浅いところに移動しています。
こうなると、小さな漁船も漁ができるので、大量に水揚げされるようになるのです。
噴火湾はタラコのメッカですから、タラコを作るメーカーが多く、12月中にたくさん揚がってくれないと年を越すことがでません。
スケソウダラがたくさん揚がってくると、漁師が元気になり、浜も活気がでてきます。
さて。11月末からテストを始めたサバの旨味濃厚刺身は、3回目の試作をしています。
サバが古くなりやすい原因の一つとして、血とは他に、水分の多さがあります。
塩をすれば水分は抜いてこれるのですが、刺身が塩辛くては話しにならないので、鮮度の良いうちにどうにか水分を抜きたいと考えてます。
ぴちっとシートを使えば抜くことは出来るのですが、ほんの少ししか抜けないので使えません。
そこで、浸透膜フィルターを使って抜こうかとやっているのですが、初回はあまりに強力に抜きすぎて、浸透膜フィルターに身がくっついて離れなくなってしまいました。
剥がそうとするのですが、身まで割れて剥がれてしまいます。
そこで再度、水分移動を促す、媒体の濃度調整を何度かして、かなりいいところまで出来ました。
今晩、試食してみます。
この方法は、浸透膜フィルターを介して、濃度の低いところから濃度の高いところへ液体が移動する原理を利用しています。
浸透膜フィルターは、水の分子は通しますが、濃度の高い液体の分子は通しません。
例えば、シロップって濃度が高い液体ですよね。サバの水は浸透膜フィルターを通ることができるのですが、シロップは通さないのですよ。
ただ、今回の浸透膜フィルターの孔の大きさは少し大きいので、シロップだと通ってしまいます。
※短時間で水分を抜きたいため、孔が大きめの浸透膜フィルターを使ってます。
そこで、孔を通さないよう高い濃度の液体を作ることからテストしていました。
その液体が出来たので、鮮度が落ちないうちに急激に水分を抜くことが出来るようになったわけです。
まあ、理屈では美味しくなるはずなんですが、やっぱり食べてみないとわかりませんよね。
美味しいって感じるにはいくつもの要素があるわけですから。
これまでも理屈だとうまくいくはずなのにってことは数十回、数百回とありましたから、これだけは食べてみないとね。
失敗したとしても、「美味しく出来るかな?」って、ワクワクするこの未知なる試みが楽しいんですよね。
結果はまた後日報告します。
2021年12月6日
丸太サバ
今日はいつもより脂の乗りが良いサバが入りました。
身の部分を見ていただくと、白っぽい色をしています。こういうサバが脂がのっていて美味しいんです。
姿のうちに選別から入るんですが、ぱっと見て体高が高く胴体に丸みがあり、尻尾のところが太くて盛り上がっているサバがベストです。
細長いサバは脂がのっていません。
脂のりが良いサバは、お腹を切り、内臓を出すと、脂の塊が出てきます。
そしてフィレカットすると身が白っぽく白濁しています。
ただ、赤身だからと言って美味しくないわけではないのです。これだけ鮮度が良いと、それだけでも価値があります。
鮮度を保つための工夫の一つとして、氷水の温度があります。
市場から工場へ運ぶ時は、市場の氷水に入ってくるのですが、市場の氷はマイナス8度くらいしかありません。
この温度だと、水温は、3~5度くらいです。
そこで、工場へ運び込んだらすぐに、マイナス30度近くまで凍らせた氷を入れます。
そうするとマイナス0~1度くらいまで水温が下がるので、こうやって鮮度を長持ちさせています。
冷水にもひと手間かけることにより、鮮度良く美味しいサバが出来るわけです。
冬サバという名前ですが、丸太のように丸々よく肥えてるといるので、私たちは丸太サバと呼んでます。
2021年12月4日
いつもご愛顧いただきありがとうございます。
北海道は11月中旬まで暖かかったのですが、末頃から急に冷え込むようになり、雪も数回降りました。
気温、水温が下がると北海道の魚介類が美味しくなるので、水産業としては嬉しくなります。
数日前からサバの仕入れと仕込みを始めてます。
今年は型が揃っていて脂ものってます。脂がのってると、内臓処理時、お腹を開くと脂がびっしり詰まっていたりします。
また、1㎏前後の特大サイズも混ざってきてます。サバの1㎏サイズって見たことありますか?
実際見てみるとちょっと驚きですよ。
年末は出荷に追われがちですが、この立派なサバをなんとか新商品開発してラインナップを増やしたいと考えてます。
私たちでも驚くような魚をみなさんに紹介して、情報を共有できたり、共感できたらいいなって思ってるんですよ。
一つには、今テストを始めたばかりの旨味濃厚刺身です。
サバって極端に鮮度落ちが早いので、なかなか刺身にはお目にかかれませんよね。
水揚げ漁港に近いのは必須条件で、鮮度落ちを防ぐ技術とか、素早く処理して素早く凍らせる技術なんかもないと出来ないんですよ。
ああ・・、保管温度もマイナス60度必用です。
これらの条件をクリアするって、そうそう簡単に出来るものではないんです。だから出回らないんですね。
現在、さかなだマートでは条件を全て満たせているので、刺身用フィレを販売していますが、
更にその上をいく刺身を作ろうっていうのが今回の目標なんです。
サバは水分が多い魚なので、鮮度が良いうちに急激に余分な水分を抜くことが出来たら、もっと旨くなるんじゃないかっていう考えからチャレンジすることになりました。
いや、これはちょっと難関が多いのが正直なところです。
そもそも、こんな極端に鮮度落ちが早い魚を出来るのかってところが問題で、本当に鮮度落ちしないうちに余分な水分を抜いてこれるのか? ですね。
もし出来れば日本初になるでしょうし、何より旨味のあるサバの刺身が出来るので、また新な美味しいものが誕生するってことになります。
技術者の私たちとしては、これはやりがいがあります。
ただ、こういった商品は、量産は出来ません。全て手作業で、しかも鮮度落ちしないうちにしか作れないものですから・・。
さ~ってと、心が燃えてきます!挑戦してみますね。
2021年11月20日
送料のお知らせ
いつもお世話になり、ありがとうございます。
北海道は紅葉が落葉しましたが、例年より暖かい日が続いています。
私たちが居る鹿部町は、まだ初雪がありません。例年だと11月初旬頃には雪が降るのですが、ずっと雨です。
道路事情など考えると雪が無いほうが良いのですが、風情的にはちょっと寂しい気がしてます。
さて、コロナ渦においてのサービスの一環として、送料無料のサービスを行ってきましたが、12月1日から送料をコロナ渦前のように、一部お客様にご負担いただくことになりました。
料金は全国一律750円(北海道は一律500円、沖縄は通常料金の半額)になります。代引き手数料はお客様負担となります。
本来ならこのまま送料無料でいきたいところなんですが、運送費の値上がりや、赤潮による魚価の高騰など、幾多の問題があり、続けることが難しくなってきました。
ただ、みなさまへ良い品を安価で提供したいという気持ちはむしろ高くなっていますので、私たちも運送会社から請求される送料をお客様に代わって一部負担する方向でいくことにしました。
さかなだマートは、コロナ渦前の送料も安かったんですが、更に安く設定しましたので、何卒ご理解いただければ幸いです。
その分、良い魚貝を安価で提供できるように、引き続き頑張っていきたいと思います。
今後とも末永いお付きあいいただけますよう、心よりお願い申し上げます。
2021年9月21日
昨日は久しぶりにみんなで釣りに出かけました。
コロナ渦で対応に追われる日々でしたので、ちょっと一息ついて気分転換にと釣りに出たのですが、釣果も上々で、とてもハッピーな一日になりました。
浜のほうは、鮭の水揚げが本格的に始まったところです。通常は9月に入るとどんどん水揚げが増えてくるのですが、ここのところ少し遅れ気味なので、これからだと予想しています。
秋冬になると、鮭の筋子、函館のイカ、ブリ、タラなど魚貝が美味しくなります。秋冬の食は北海道が旬です。
どんどん美味しい情報を発信していきますね。
ああ、そうそう。さかなだマートは今後、海外にも発送していきたいと考えています。
日本の魚の技術は素晴らしいので、もっと海外の人たちにも日本の食文化を知ってもらいたいと思うのです。
さかなだマートはふるさとチョイスでも32万点の商品の中で7位、旬の鮮魚カテゴリの中で1位になるほど、商品企画や冷凍技術が優れているので、日本には、こういった技術があるんだと知ってもらいたいと考えています。
先だって、鹿部町長さんが役場の方たちと共に工場を見学に来てくれました。
その時に見ていただいたのが、有次に依頼して打ってもらった包丁、3Dエアブラスト、そして私たちの魚に対する情熱とチームワークでした。
ずっと大切にしている切れの良い日本の包丁とチームワーク、最新技術の3Dエアブラストと、古き良きものを大切にし、新しいものを創っていく
そういった姿勢を見てもらいたかったのです。
コロナ渦では、飲食業界に大きな打撃を受け、私たちも危ういところに立たされましたが、みなさまのおかげでこうやって営業することができています。
「あなたたちには、まだまだやってもらわなければならない事がある」と言ってもらっているかのようですので、これからも頑張っていきたいと思っています。
2021年7月8日
緑の波
いつもさかなだマートをご愛顧いただき、ありがとうございます。
みなさまのお陰で、なんとかコロナ渦を乗り切れています。
本当にみなさまに助けていただいているんだと、心の底から感謝しております。
本来なら、お一人お一人に直接お礼を申し上げたいところですが、こんな形で誠に申し訳ございません。
誠心誠意込めて励んでまいりますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
先日、鹿部町から尾札部方面への海岸道路を走っていたら、素晴らしい風景に出会いました。
鮮やかな緑の波が
沿岸が海藻や昆布で埋め尽くされ、鮮やかな緑の海になっています。
はっとするような鮮やかな緑になっていたので、車から降りてよく見ると、沿岸が海藻や昆布でびっしりになっていました。
いい天気だったので、一層緑が映えていました。
こんな風景も初めてだったので、撮影してきました。
緑の波なんて、ほんとうに珍しいですね。
美しい風景を見ると、心躍ります。
2021年6月7日
近海物キングサーモン、ますのすけが揚がりました
近海物キングサーモン、ますのすけが揚がりました。
今年は2本目ですが(1本目はご予約頂いていた方へ)、もう来年までお目にかかれないだろうと思ってただけに、ちょっと驚きです。
例年だと、水揚げされても、だいたい5月中旬くらいが最後なんですね。
魚体は11㎏アップですので重量級です。
北海道で水揚げされる希少な魚には、鮭児、マスノスケ、板マス、重量級トキシラズなどがありますが、おそらくマスノスケが最も水揚げが少ない魚だと思います。
11㎏アップますのすけ
上の写真は、真横から撮影したものです。
尻尾が上向いて固まっていますね。これは、死後硬直(筋肉収縮)している最中です。
魚は水揚げされてしばらく経つと、エネルギーの元であるATP(アデノシン三リン酸)の行き場が無くなり、筋肉収縮という形で死後硬直が始まります。
要はエネルギーの塊状態になるわけですが、このエネルギーが更に時間が経つと、分解が始まり旨味成分であるイノシン酸に変わります。
それ以上時間が経つと、今度は身質が柔らかくなっていき、鮮度落ちが始まるわけです。
この死後硬直の状態は、身の締まりと、分解による旨味成分が作られる丁度中間にあり、鮮度と旨味が両立した状態なのです。
この瞬間に捌いて瞬間冷凍すれば、状態をそのまま保存できるわけです。
筋肉収縮しないうちに捌いてしまうと旨味が足りず、また、解凍時、筋肉収縮して細胞を破壊してドリップが出てしまう。
逆に、筋肉収縮後、時間が経ちすぎると身質がどんどん柔らかくなり鮮度落ちが始まる。
その中間の身質と旨味が両立した瞬間に捌くことが最も重要なので、浜の工場でしかなかなか出来ないのです。
2021年6月2日
本まぐろを落札
南かやべ川汲(かっくみ)漁港で本まぐろが水揚げされました。
今日は朝から120本ほどの水揚げで、その中でも比較的サイズの良い46㎏の本まぐろを落札しました。
まずは見てください。
南かやべ川汲(かっくみ)漁港で揚がった46㎏サイズ
魚体が丸みを帯びていて脂ののりが良さそうです。血抜きもしっかり出来ています。
お腹の切り口のところの脂がすごい。
南かやべ漁業協同組合のタグです。241と書いてあるのは、川汲漁港(かっくみぎょこう)で、今年水揚げされたマグロの241本目という意味です。水揚げ制限もありますので、一本一本組合が管理しています。
今日はそのままチルド冷蔵庫に寝かせて、明日捌きます。
2021年5月31日
本マグロの初水揚げ
八重桜も散りはじめ、北海道も暖かくなってきました。
気候が穏やかなので、自転車で野山の山菜を採りがてら散歩しています。
この辺りは交通手段が悪く、移動はほとんど車なので、ちょっと運動不足気味ということもあって、足腰鍛えてます。
でも、日中、晴れていると暖かいのですが、雨が降ったり、夜になるとまだまだ冷えるので、ストーブを点けてるんですよ。
ストーブが要らないのは、6月10日くらいから9月いっぱいくらいで、年間の大半はストーブが必要なんです。
特に鹿部町は、太平洋に向かって、真後ろに駒ケ岳があるので、駒ケ岳に雪が残ってる間は冷たい空気が降りてくるんですよ。
東に太平洋、西に駒ケ岳があって、山と海に挟まれた町ですから、海の幸、山の幸のどちらも豊富です。
そうそう、今年はちょっと早いのですが、マグロも揚がり始めました。
これから漁が活発になるので、またご案内していきますね。
2021/4月14日
ほっけの浜のかあさん食堂風煮つけvol.3
おいしいのが出来ました。
昨夜、試食会をして、男女社員とも文句なしの煮つけになりました。
「ごはんが欲しくなるよねえ。」「ほっけって一夜干しでしか食べたことが無かったけど、煮つけても美味しいんですね。」などなど
いろんな感想が出ましたが、そうなんですよ、ほっけは煮つけても、ツミレにしても刺身にしても美味しい、万能の魚なんです。
但し、鮮度が非常に大事ですけどね。
そうそう、さかなだマートのほっけの刺身はNHKでも紹介されたんですよ。あと、函館の美味しいもの200選にも掲載されてます。
ちょっと高度な技術を使うんですが、魚の常識を覆すイノベーションだと取り上げられました。
美味しいものに挑戦したい気質がさかなだマートらしさなんでしょうかねえ。
ああ、でも失敗もたくさんあるんですよ。というより失敗のほうが断然多いです。
あまりに失敗が続くと、夢にまで魚が出てきてうなされることもあるくらいです。
それでも、何度も何度も挑戦して、最終的には仕上がるんですけどね。
そうそう、魚ってその善し悪しが極端にわかる食材だと思いませんか?
鮮度落ちの早い魚なんて、水揚げされてから半数時間も経たないうちに、「ああ・・もうこれ刺身では無理だ。」ってなってしまうものもあります。
これだけ時間と温度が勝負の食材って無いんじゃないですかねえ。
中には一日、二日置いたほうが良い魚もあるんですけどね。例えばマグロのように。
まあ、これは科学的な根拠があるんですが、長くなるので今回はやめときますね。
ほっけは鮮度が命の、時間と温度との勝負のほうの魚です。
鮮度が命!
任せてください。極上の鮮度で煮つけますから。
今日はいよいよ販売用のほっけを煮つけて寝かせてるところです。
乞うご期待を。
2021年4月13日
焦がし醤油北海たこ刺身
今日は、北海たこの水揚げがあったので、仕込んでいます。
「焦がし醤油たこ刺身」を作りたかったのですが、北海たこは、冬場はあまり水揚げが無く、在庫も少なくなっていたので、販売できませんでした。
ちょっと暖かくなってきたのか、水揚げも増えてきたので、これなら販売しても大丈夫ということで、そろそろ作ろうと考えてます。
北海たこは、これからがシーズンなんです。
鹿部漁港に水揚げされるタコは、水槽で生かしておいてくれるので、活たこから仕込みが出来るんですよ。
多い時だと、一日10トン近く水揚げされる時もあって、鹿部はタコのメッカです。また、美味しいタコなので、仲買いさんが、遠方からでも札を入れにくるほどです。
焦がし醤油たこの刺身は、独自製法により、中はみずみずしい生状態で、外側の皮だけに火を入れる独自商品なんです。
お祭りなんかに行くと、屋台から焼きトウモロコシや、いかの姿焼きの、焦げた醤油の香りがしてきて食欲をそそりますよね。
あんな感じの焦がした醤油の香りがするタコの刺身なんです。
おいしいですよ。
さてさて、今日は浜のかあさん食堂風ほっけの煮つけの試食会です。
おいしく出来てるかな。
2021年4月5日
浜のかあさん食堂風煮つけvol.2
今回の新商品は、ナチュラルな魚料理を、安価で手間いらずで食べてもらおうというコンセプトです。
こういう時世、働きに出ているお母さんや、生活費にも困っておられる方が増えていると聞きます。
そんな中でも食べるものは健康的で美味しい料理を、お子さんからご年配の方まで、幅広く食べてもらいたいとの思いから、新商品開発しています。
たくさんの方に喜んでもらえればと思います。
コンビニで販売されている物と違って、添加物も一切使ってない、手造り料理です。
文字通り、浜のかあさんが煮漬けた料理と変わらない料理なんですよ。
しかも素材はこれ以上ない新鮮な魚を使いたいために、鹿部漁港から水揚げされる魚に限定にしています。
鹿部漁港だと、工場からものの数分の距離ですから、漁師さんが水揚げしてきたばかりの魚ですぐに調理できます。
鮮度よく、安価で、ヘルシーで、手間がかからず、そして当たり前ですが美味しいという、浜の条件が全て揃った煮つけ料理を楽しんでもらいたいと思います。
ほっけや宗八ガレイは、一夜干しがオーソドックスですが、浜のかあさんたちは、煮つけにして夕食に食べることも日常的なのです。
漁の手伝いもしているので、漁の合間、簡単で美味しい煮つけが、手軽に作れていいのでしょうね。
道の駅で作っているセットメニューは、ごはんと椀もの、たらこ、そしてカレイの煮つけ、お漬物です。安くて美味しいんですよ。
私もよく食べに行きます。
ああ・・食べたくなってきた。笑
よし!おいしいもの作りますね!
2021年4月2日
浜のかあさん食堂風煮つけ
う~ん・・。コロナもまだゴールが見えませんね。
ほんとにしつこいウィルスですね。
コロナのことはあまり話題にしたくないのですが、ここまでしつこいと愚痴りたくなっちゃいますよね。
と、さてさて、やることやらなきゃ。
しばらく新商品が止まっていましたが、安価で美味しい魚料理を開発します。
私たちが住む鹿部町の道の駅、しかべ間欠泉公園には「浜のかあさん食堂」という食堂があります。
いつもお昼時は人気で、待たなければいけない時もあるほどなんですよ。
施設案内・アクセス | 道の駅しかべ間歇泉公園 (shikabe-tara.com)
やっぱり地元で水揚げされる魚は、家で食べるにはどう料理したらいいか、浜のかあさんが一番よく知ってるのかもしれませんね。
この食堂には、顔なじみの浜のかあさんが何人かいて、よく夕飯食べにおいでとお家に招かれたりします。
だいたいは漁師さん宅なんです。
ほとんどの漁師さんは料理も得意で、かあさん共々、魚の料理の仕方にはちょっとこだわってます。
「この魚にはこの醤油だべ」とか、「しょうが入れるとうめえべ」「母々(ばば)がれいの身は、さっと煮付けるだけにして、醤油が沁み込まない分、あんかけ醤油出しにするんだ」とか、いろいろ教えてもらってます。
そう言えば、さかなだマートのおうちごはんには、煮付けた商品が無いな・・と気づいたので、今回は、煮付けておいしい魚を何種か作りたいと思います。
まずはホッケの煮つけ、そのあとカレイの煮つけを作ってみたいと思います。
夕食の食卓にのせれるように、安価で美味しい煮つけを作りますね。
ご期待ください。
あ、そうそう、浜のかあさん食堂というネーミングがいいなって思っていたので、食堂を運営している漁協組合の担当に電話して、この名前使わせてもらっていいですか?と、問い合わせてました。
漁協からも、いいよって気軽に承諾してくれましたので「ほっけの浜のかあさん食堂風煮つけ」という商品名に決まりました。
2021年3月12日
真ダラの昆布〆vol.2
本当に美味しい料理を食べてますか?
唐突ですが、近年は市販されてるものって、なんか誤魔化しが多いなって思うんですよ。
こういうのって、あれこれカラクリがあって、流通や製造を知れば知るほど買えなくなります。
まあ、自分たちで美味しい魚料理や健康に良いもの作れるんですから、魚に関しては他で買って食べたりはしません。
目の前に漁師が水揚げする浜市場があって、せっかく鮮度いい魚が揚がってくるんですから、不健康な余計なもの入れないで魚料理を楽しみたいと思います。
と、まあ、さかなだマートで作る魚料理は、そんな手作りのナチュラルな商品を作ってます。
そうそう、手作りって言うと、大手レストランの方や通販の方たちが、さかなだマートへ訪れた時、私たちの工場には大きな機械が無いのに驚かれます。無い理由は、ほとんどが手作りだからです。
大きな機械はありませんが、その代わり一本数万円する包丁は40本近くあります。働く人にとっても、機械のボタンを押すだけの仕事に意味を見出せません。
魚の良し悪しは、触ってみて、捌いてみて、包丁に伝わる感覚で感じ、五感で見極めるものです。そして何より、技術を継承していきたいって思うのです。
さかなだマートの魚は、切り口がなめらかでツルっとした感触があります。包丁を鋭い切れ味に研いでいるからです。#8000~12000のきめ細かい砥石を使うこともあって、そんな包丁で研ぐと舌ざわりの良い切り口になるんですよ。
若いスタッフたちには、マグロやひらめ、どんな魚でもきれいに捌けるように練習するよう教えます。
今だけを見るんじゃなく、10年先を見ようって。
鮭やカレイ、マグロを包丁で捌ける人って希少になるし、本当に美味しい魚料理を作れるようになるには、魚を知ることが大切だからねと。
さてさて、今回は、真だらの昆布〆を作りました。
昆布〆はみなさんご存知の方も多いことと思いますが、シンプルに魚を昆布で挟んで、昆布の旨味を移す料理です。
旨味成分というと、イノシン酸とグルタミン酸がありますが、魚はにはイノシン酸はありますが、グルタミン酸はありません。
そこで、グルタミン酸がある昆布で補うわけです。
というのも、イノシン酸とグルタミン酸が一緒になると、爆発的旨味に変わるからなんです。
真鱈を昆布で挟んでいます。昆布には予め酢を塗っています。
浜に水揚げされた、釣り漁の極めて鮮度の良いタラと、南かやべ産真昆布で昆布〆にします。真昆布は私たちの地方がメッカです。
シンプルな魚料理ですが、シンプルがゆえに、素材の相性と、質の良さが決め手となります。
函館から南茅部で捕れるタラは、世界料理学会も絶賛するほど美味しいんですよ。私も毎年函館で開催される学会に招待されますが、その年のテーマでタラが取り上げられた年もありました。
カットしてお届けします。
食べ方は、薄味の方はそのまま何も付けずに食べてもいいし、モンゴル塩や、醤油をほんの少し付けて食べても美味しいです。
ちょっとアクセントをつけたいなら、柚子か、すだちを軽く振っても美味しいと思いますよ。
2021年3月9日
真ダラの昆布〆vol.1
今日は釣り物の真ダラが水揚げされました。
タラは鮮度落ちが早い魚です。でも、釣り物で、近くの漁港だと、刺身でもいけるんです。
内臓を取り出すのが遅くなると、お腹から鮮度が落ちてくるので、とにかく急いで持って帰って、すぐに内臓を取り出して捌きます。
タラは大食いなので、いつもお腹が大きく膨らんでます。この大きな口を見たらわかりますよね。
鱈複食べるなんて言葉も鱈から来てるんですよ。
雪が降る中、外で撮影。12kg程度のタラ。出刃包丁を置いてみましたが、包丁が小さく見えます。
鱈の文字は、身が雪のように白いからです。また、雪が降り始める頃に捕れるからとも言われています。
写真のように、体色が濃く、艶があると鮮度が抜群です。鮮度落ちすると、どんどん体色が白っぽくなってきます。
そうなると、臭みも出てくるので、とにかくタラは鮮度が肝心。
大きいタラだと15kgくらいのものも揚がるんですよ。写真のタラで12kgくらいかな。出刃包丁を置いてみたけど、小さく見えるよね。
おっと。そろそろ本題に入らなきゃ。
で、この極鮮のタラを使って、昆布締めを作ろうと思います。
そんなに難しい技術はいらない料理ですが、ポイントはなんと言ってもタラの鮮度。あとは捌き方と昆布の質というところです。
そうそう、南茅部は真昆布の産地なんですよ。
5年ほど寝かせた昆布があるので、それでやってみますね。
2021年3月5日
エシャロットを使った3年物ほたて貝のブルゴーニュ風
3年ほたて貝のブルゴーニュ風が出来ました。
この料理は、私がレストランの厨房に立っていた時、何度も作った料理なので慣れており、仕上がりも早かったですね。
ブールデスカルゴというエスカルゴバターの料理に使うバターを今回はホタテ貝に使っています。
バターを室温にして少し柔らかくして、バターの中にエシャロット、ニンニク、パセリを入れて合わせます。
そこにパン粉を混ぜるのですが、これは私のオリジナルです。
バターと野菜などを合わせて、円柱にし、小口からスライスしたブルゴーニュバターです。オリジナルでパン粉を混ぜ込んでいます。
香ばしく焼きあがるのと、エシャロットやパセリ、ニンニクがパン粉に絡まって、ほたて貝を食べる時に一緒に食べることができます。
パン粉が入ってないと、焼いてバターが液体なれば、エシャロットなどの具材が液体に残り、ほたて貝と一緒に食べれないからです。
フランスで昔からある古典料理ですが、ちょっと一工夫すると進歩して、より美味しい料理になります。
松本さんに試食してもらったら「これ、これ!待ってた、この味!」と、大喜びでした。笑
他のみんなにも試食してもらったのですが、イメージしていた味を超えていたので、感動したという人が多かったですね。
3年物のホタテ貝を4分割しています。
さすがに3年物のホタテ貝です。身も迫力があります。ランも付いているので食べ応えがあります。
ブルゴーニュバターを二枚、ほたて貝の上に並べて載せます。
香ばしく焼きあがりました。ほたて貝が迫力サイズなので、ボリューム感もあります。
作り方は、ほたて貝を解凍して、冷蔵庫へ入れておいた、別添えのブルゴーニュバターを載せてオーブンで焼くだけという簡単料理です。
オーブントースターでも綺麗に焼けますよ。
パン粉が色づいたら焼き上がり。
私も久しぶりに味わうことが出来ました。長年作ってきた料理で、その美味しさは、わたっているはずですが、感動してしまいます。
こういう料理を作っていると、現役を引退したら、鹿部町で魚料理専門店でもしようかなという気持ちになります。
魚貝料理であれば、フランス、イタリア、もちろん日本料理、料理法はなんでも有りでやりたいですね。
特に好きな料理は創作料理です。立体的な器を作ったりして、どうせやるなら、器から自作したいのですよ。
物作りが好きなんです。
2021年3月4日
エシャロットを使った3年物ほたて貝のブルゴーニュ風
新商品ラッシュ、まだまだ続きます。
次は、だいぶ前から、さかなだマートの女性スタッフの松本さんに、新商品はぜひホタテ貝のブルゴーニュ風を作ってほしいと頼まれていた商品です。
もう3~4年ほど前の、ちょうどホタテ貝漁が始まる今頃だったと思いますが、何かのついでに作ってあげたところ、いたく感動したようです。それ以来、あの料理は新商品で出さないのですか?と、ホタテ貝を見るたびに言ってました。
ちょっと記憶に遠いのですが、確かその時に、普段置いてないエシャロットがあったので作ったのだと思います。
エシャロット
一般にはあまりお目にかかれないエシャロットですが、フランス料理でよく使われる玉ねぎの一種で、ソースなどによく使われます。
ほたて貝は、3年物で、迫力のサイズです。今日は鹿部から1時間ほど北にある、噴火湾の八雲町(やくも)に仕入れに行ってきました。こちらも入札制で、800kgくらい入る、大きな升に入ったホタテ貝を1升単位で入札します。
見てください、ばっちり!いい貝を入れてきましたよ。
3年物ホタテ貝
13~14㎝サイズです。左奥のちょっと開いた貝にピンクのものが見えますね。これがランと呼ばれる卵で、生で食べるとウニのような味がするのですよ。
それで、ご紹介する商品、ブルゴーニュ風は、今日仕入れてきた3年ホタテ貝とエシャロットやバターを使って作ります。
明日もめるまがを書きますので、完成品は、明日のめるまがでご紹介しますね。
2021年02月27日
鮭の生ハム、ハーブの香りが完成しました。
自分でも満足いく出来栄えになったと思います。
昔に開発した技術が、10年の時を経て役立つことになるとは思いもよらぬことでした。
鮭は牛肉と違い、素材に水分が多いので、いかに水分を抜くことが出来るかがポイントだったと思います。
10年前に開発した技術とは、浸透圧により水分を抜く技術でした。液体は薄いところから濃いところへ移動するという原理を利用し、
両者の液体の間に浸透膜を介して行われます。
鮭のフィレに膜を被せ、鮭の液体より濃い液体を上に塗り、鮭の余分な水分を濃いほうへ脱水して旨味を凝縮します。
浸透膜にはミクロの孔が空いており、薄い液体の分子は通すが、濃いほうの分子は逆戻りしない素材が必要でした。
この原理を活用したのが市販でも売られているピチットシートです。
ただ、ピチットシートには脱水力に問題があり、鮭の鮮度落ちを防ぐために必要な強力脱水することが出来ません。
それなら自分たちで研究して作ろうということになり、試行錯誤しながら開発したのです。
上に塗る液体は濃ければなんでも良いというものではなく、まず万一、口に入っても安全である液体であることが必須でした。
食品である液体を使うことが理想でしたから、あれこれといろんな食材を試してみました。
いろいろ試しましたが、浸透膜の孔を逆行してしまうケースが多く、なかなか理想の液体を見つけることが出来なかったのですが、何度目かに成功することができました。
塩だけでここまで水分を抜くことが出来ないので(鮭が濃くなりすぎる)、この技術が無かったら出来なかったと思います。
でもまあ、どんな技術を使おうが、とどのつまりは「美味しい」というゴールに到達できるかが肝心なので、そういう意味で良いものが出来たと思います。
ハーブとの相性も抜群だったと思います。
イメージを立ててから、いかにイメージに近づけることが出来るか試行錯誤しますが、素材が鮭ということもあって、生ハムの状態に持っていけるかが難題でした。
そういう意味でも最初のイメージより上をいけたんじゃないかと思ってます。
本日から予約販売しますが、注文数により待っていただくことになるかもしれませんので、その辺りはご了承いただければ幸いです。
ただ、今出来上がっている分は随時発送していきますね。
ああ、そうそう、好みでもう少しハーブがほしいという方も居られるかもしれませんから、今回は小瓶にハーブオイルを入れてプレゼントしますね。
※2パックお買い上げに付き1瓶プレゼント
新商品記念の期間が過ぎれば、ハーブオイルはオプションで販売することになります。
このハーブオイル、サラダに使ったり、オードブルに使ったりと、用途が広いので重宝すると思います。
それでは、美味しい鮭とハーブのマリアージュを楽しんでくださいね。
2021年02月25日
噴火湾のアヒージョ
今、工場長が、北海道噴火湾から函館で水揚げされる魚貝を使ってアヒージョを試作してます。
函館のイカや、噴火湾のタコ、ほたて貝など何種類か入れるそうです。監修は私です。
アヒージョは最近では家庭でも作れるので、ちょっとプロらしく一手間をかけ、素材を厳選して作ろうというコンセプトです。
また、野菜も入れたいので、北海道産の野菜を探しているところです。
魚や貝は、函館から室蘭までの地方卸売市場で直接入札して仕入れできるので、非常に安く仕入れることができます。
ですから、その分、素材にこだわった、ちょっと豪華なアヒージョにしたいねと打ち合わせしてます。
せっかく北海道から取り寄せていただくわけですから、どこでも食べれるアヒージョではなく、ちょっとこだわったアヒージョにするつもりです。
あ・・そう言えば明日から噴火湾のほたて漁が始まります。トン出しという作業で、噴火湾恒例の漁です。
船が沈みそうなくらいホタテ貝を積んで、浜まで持ってくるので、トン出しと呼ばれてます。(トン単位で水揚げすること)
船いっぱいに積んだほたて貝
夜中から陽が昇るまで漁をします。というのも、ほたて貝に陽が当たると弱るから、陽が当たるまでに一家総出で出荷するんですよ。
漁期は5月初旬ころまでです。
船から流れてくるホタテ貝の選別をしているところ
私たちがいる町は、北海道でも指折りのほたて貝の産地なんです。
さかなだマートのホタテ貝は、ほたて貝の味がするとよく言われます。味が濃く、とてもおいしい貝なんですよ。
今回のアヒージョは、コクがある、この2年ものホタテ貝を使いたいと考えてます。
ちょっと贅沢な本格派アヒージョを楽しみにしていてくださいね。
2021年02月21日
鮭の生ハム、想像を超える出来になりそうです
いつもお世話になりありがとうございます。昨年からコロナの影響で、私たちもいろいろありますが、それでもみなさまのお陰で生活も支えられ、心から感謝しております。
こうやって新商品作りに励んでいられるのも、みなさまあってのことですので、オーダーが入るたびに、口癖のように「ありがたいなあ・・」とつぶやいています。
ここのところ北海道は少し気温が上がり、雪も解けたり積もったりを繰り返しています。日中に雪が解けて、夜に気温が下がると氷になり、非常に滑りやすくなるんです。
今日はちょっと危ないので気を付けて歩かなきゃって注意をしてるのに、早速滑って転んでしまいました。あっと思ったら、時すでに遅しで、滑るに任せるしかないんですが、今日は肘をガツンと打って、痛い目にあいました。
なにやってんだか・・。笑
みなさんもお元気にされてますか? 冬は冷えるので、何かと体調を崩しやすいのでご注意くださいね。
さて。試作中の鮭の生ハムですが、これが驚くくらい美味しいものができそうなんですよ。今、ハーブオイルに浸けてるんですが、待ちきれなくて、ちょっと味見をしてみたら、「やった!」と思わず声が出てしまいました。
こんな感じに出来上がってきてます。ちょっと写真をお見せしますね。
ハーブと鮭の相性が抜群なんです。でね、ハーブオイルが舌の表面をコーティングするような作用が働いて、塩味もまろやかになって優雅な香りと味になるんですよ。
これ、決して大げさではないんです。私は実質以上におおげさに表現することは、あまり好きではないんですよ。感じた通りありのままを口にします。
漁師町からルリちゃんって言う女性が働きに来てくれているんですが(かれこれ21年手伝ってくれてます)、ルリちゃんにもちょっとつまんでもらったら、「ええ~・・こんな味なんだあ。おいしい~」って感動してました。
ルリちゃんも食べることが大好きで、しかも素直な人なので、口に合わないと、「しゃちょ~。昨日もらった料理、私はもうちょっとネギ足したほうが美味しいと思う。」って感じた通り感想をくれます。
生ハムは感動してたので、「よし。これはいける!ルリちゃんのお墨付きが出た!」なんて言いながらホッとしてます。笑
ただ、カットが難しいんですよ。動力で動く、大きなスライサーがあるんですが、これでは切れなくて、フグ引き包丁を引っ張り出してきて切るんですが、これまた難しいんです。
身が緻密なものですから、包丁にピタッと張り付いて包丁が動かないんですね。タコ引き包丁を使ってみたりといろいろ試してました。
やっとのことでスライスできたのですが、これはちょっと熟練が必要です。まだ経験の浅い人たちには任せることができません。
そんなこんなで、悪戦苦闘してきた鮭の生ハムですが、もう少し時間をくださいね。
今、ハーブオイルを入れる、おしゃれな入れ物を探してるところです。
もう少しハーブの香りがあったほうが好きという方のために、ハーブオイルをプレゼントしようと考えてるんですよ。
これでいいって方は、サラダなんかに使ってくださいね。
それではまた報告しますね。
2021年02月15日
鮭の生ハムが成功しそうです
鮭の生ハムを試食してみました。前回試食した時は、塩分濃度が高く失敗しましたが、今回はいい塩梅です。
試作して失敗しても、すぐに作り直せるならいいのですが、生ハムはそういうわけにはいかないので、振出しに戻ると、かなり日数がかかります。「今回はどうだろう・・。うまくいってくれ・・。」と、祈る思いでした。
ちょうど良かったので、とりあえずホッとしてます。
30年以上も料理を作ってきましたが、いまだに塩をするって難しいと思います。ましてや「いい塩梅」「水分の抜き具合」となるとなおさらです。
また、人によっても塩味の好みは違いますから、そういった諸々を頭に置きながら、素材の旨味と甘さを引き出せるギリギリのところで折衝している感じです。
まだ数日寝かせますが、この調子だと成功するのではと期待してます。
前回は、水分の抜け具合もちょっと足りなかったんですね。ただ、塩分濃度を下げるとなると、同時に脱水力も下がるので、こちらも難題でした。
塩分濃度が下がり、水分も抜け足りないと、熟成中に腐敗するおそれがあるんですね。また、なにより食感が柔らかくなるので、生ハムらしくないものが出来てしまいます。
「塩分を落として、水分も抜いてとなると・・。」あれこれ思考をめぐらせましたが、ここは、さかなだマートが開発した強力脱水シートで、半分程度水分を抜いてから、塩をして更に脱水するという手順で試してみました。
これはうまくいきました。バッチリです。
もう少し寝かせたら、今度はオリーブオイルにハーブを入れて作った、ハーブオイルの中に漬け込みます。そこからまた数日寝かせて、ほどよくハーブの香りが浸透したら完成です。
この商品は用途がたくさんあるので、いろんな料理を楽しめると思います。グリーンアスパラを生ハムで巻いてオードブルにしたり、シーフードサラダに入れてもいいですね。アボガトを薄くスライスして生ハムと一緒に食べてもおいしそうです。あ、そうそう、イタリア料理で定番の生ハムメロンにも。
そこはさかなだマートのお客さん。こだわりの方が多いと思うので、クリエイティブに楽しんでいただけたらと思います。
さあ、あともう少しです。ハーブオイルにさえ漬け込むことが出来たら、表面の酸化を防ぐことが出来るので、ちょっと安心です。
2021月02月12日
新商品です
旨味2倍炙り鮭刺身 という商品を開発しました。
ああ・・炙りサーモンのことね。という声が聞こえてきそうですが、いやいや全く違う商品と言ってもオーバーではないんですよ。
ではでは素材から説明しますね。
回転寿司で回ってる炙りサーモンは、厳密にはトラウトサーモンで、海外産のマスなんです。それで、今回さかなだマートが販売するのは、北海道産秋鮭で、目の前の浜で水揚げされる鮭です。
決してトラウトサーモンを過少に評価してるわけではないんです。ちょっと脂の乗ったサーモンが好きな方はそちらのほうがいいと思います。
秋鮭は、脂より鮭の赤身(正しくは白身魚ですが、それはまた別の機会に説明します)がメインの魚です。
特色は、HPに書いてますから、見てくださいね。
新しい技術を使ってるんですが、最近はあまりレシピ公開できなくなってしまったんですよ。
それがですね、以前にコンサルタント会社の某大手企業が、さかなだマートのHPを教材に使わせていただけないでしょうか?と尋ねてこられたんですよ。
というのもそのコンサルタント会社、全道の水産加工場にコンサルタントをするため、さかなだマートのHPを教材に持って回りたいとのことだったんです。
ま、北海道の地域経済の貢献になるならと、心安く「いいよ」と言ってお貸ししたんですが、それが後になってとんでもないことに・・・。
というのも他社メーカーさん、さかなだマートの商品をコピーし、商品名まで同じ名前使うし、挙句の果てにはHPの文章もそっくりそのままコピーして使うところが後を絶たなくなってしまう始末。
今も、多くのメーカーの方たちが見てるので、新商品のレシピなんかを書けなくなってしまったんですね。
ちょっと変えるなりすればまだいいんですが、さすがにビジネス目的での堂々とコピーはご遠慮願います。
さてさて、本題の新商品「旨味2倍炙り鮭刺身」
2月13日発売予定です。
非常に美味ですから食べてみてくださいね。
2021年02月04日
新商品開発 いかのぽんぽん焼き
今日は、以前から開発していた、いかのぽんぽん焼きが完成しました。
久しぶりに作りましたが、やっぱり旨いなあと感動してました。スタッフたちにも試食してもらいましたが、全員絶賛でした。
この料理は、どこでも作れるというわけではなく、晩秋から冬にかけてのイカの肝が手に入らないと、美味しくできないんです。
イカの塩辛なんかもそうですが、やっぱり肝がポイントなんですよ。いかの胴体いっぱいに詰まった大きな肝で作ると最高のものができます。
肝(ごろ)と味噌とネギで作るシンプルな料理ですが、それだけに素材が一級でなければ、美味しさに大きく差が出ます。
そうそう、ぽんぽん焼きは手間暇かかる料理で、手作業で一つずつ作りますから、一日に作れる数に限りがあります。精一杯作りますが、もし生産待ちになったら、その時は出来上るまでちょっと待ってくださいね。
なるべく在庫を切らさないように頑張って作りたいと思います。
2月6日発売!
さあってと、今日は熟成中の鮭の生ハムの塩加減と、ハーブオイルで漬けた鮭の生ハムの、ハーブの入り具合を味見してみました。
想像以上の出来になってきてると思います。スモークサーモンは沢山のメーカーが作ってますから、私たちはちょっと目先を変え、ほんのりハーブの香りがする生ハムにしたのです。
食べたことがなくて、それが感動するほど美味しかったら、新しい発見とでWで人生得した気分になりますよね。しかもそれが安価な価格で楽しめるとなれば・・。
そんな商品をこれからもどんどん作っていきたいと思います。
2021年02月01日
新商品開発ラッシュ 鮭の生ハム作り
鮭の生ハムを作ってます。鮭に塩を入れる作業をしていたので、今日はその試食でした。
鮭の重量に対して塩の量を計って入れていく作業でしたが、10%、9%、8%、7%と4種類試食しました。
現場スタッフ6人で試食しましたが、7%の濃度が最も近く、「これでちょうどいい」が1人、「もう少し塩分を抑えたほうがいい」が5人でした。
あっちゃぁ・・。6%も作っておけば良かったなあ・・と、あとの祭りでした。笑 また最初から数日寝かせて作りなおしです。
私もちょっと塩が強い派だったので、あと0.5%減らすかあ・・? 1%かな・・?? というところだったので、6.5%と、6%、5.5%の3つでテストしてみることにしました。
経験では6.5%か6%だろうと思っていますが、万一ということもあるので、5.5%もテストしてみます。
塩分は少し濃かったのですが、水分の抜け具合や熟成具合は非常に良く、数日間寝かせただけで生ハムに近くなっていました。
まだこれから数日寝かせて、ハーブオイルに漬けてと、何段階か手順をこなして完成します。
今回は、鮭フィレから作ってますが、レストランで作っていた時は、鮭をまるごと熟成して生ハムにしていたものです。オーダーが入ってからお客さんのテーブルに鮭の塊を持っていって、目の前でスライスしてたんですよ。とても人気のメニューでした。
2021年01年30日
新商品開発ラッシュ
今年初めての社長日記です。
今年は、久しく開発していなかった、新商品開発に力を入れていきます。
こういった時世ですので、美味しいものを、なるべく安く提供できるように工夫して開発を進めていきたいと思っています。
また、ご家庭で楽しんでいただける商品のラインナップも増やしたいと思います。今、考えているのは、函館の地の料理はもちろんのこと、
洋風の商品や、ご家庭で作れる料理キットなんかも出来るといいなと考えてます。
「あなたもホームシェフになろう。」なんていう料理キットコーナーがあると面白いですよね。
例えば、イカの塩辛を家庭で作れるように、材料とレシピをセットにして提供するなど、面白い企画も盛りだくさんでやっていきたいと思ってます。
洋風の商品も、私たちの得意とするところなのですよ。
もうご存知の方も多いと思いますが、実は私は40年のキャリアを持つイタリアンのシェフだったんですよ。私自身がイタリアで料理の修行をして32年間イタリア料理店をやっていたからです。
また、ここで働いている息子は、東京の星付きのフレンチで勉強してました。
そして驚くなかれ。さかなだマートにはなんと!シニアソムリエの資格を持ってるスタッフもいるのですよ。
え??水産メーカーにシェフ揃い? どうしてシニアソムリエが?
驚かれて当然だと思います。
このメーカー群がある漁師町でも私たちは異色の存在と見られています。笑
かれこれ25年前のこと、若い頃からたくさんの事を教えてもらった京都大学の農学博士、木村雅行氏に、「魚料理を極めるなら、函館に来て函館の海産素材を見に来なさい。」とアドバイスをもらい、函館に来たことが事の始まりだったのですよ。木村雅行氏は、函館出身だったんですね。
で、函館に来て、その新鮮な魚貝にすっかり虜になってしまい、どうせなら地方卸売市場(漁師が直に水揚げする市場)でセリに参加して直接買い付けたいと、市場に頼み込んで、市場参加権を取得したのでした。
まあ、かなり粘って粘って頼み込んで、挙句の果てにはダメもとで啖呵を切って、苦労の果てに取得したのですが・・。苦笑
またこの話しは改めて書きますね。ある市場では、市場参加権を新に取得した人は35年ぶりという奇跡的な話しです。しかも函館から室蘭までの8つの地方卸売り市場、場内参加権取得です。
「よし!これで流通の源流(漁師が水揚げする地方卸売市場)に参加出来たぞ!」と、今度は早速工場作りに取り組みました。そんないきさつで、イタリア料理店を運営しながら、水産メーカーに着手したわけです。
まずは料理店仲間に卸を始めまして、今では500社くらい、料理店が仕入れをしてくれています。
いやあ・・やっぱり漁師町で手に入れた魚を使うとワンランク上の料理ができるんですよねえ。なんとも料理人冥利に尽きます。
余談が長くなりましたが、そういった訳から、洋風の商品開発なんですよ。期待していてくださいね。
北海道の魚貝を使った、魚貝のトマトソース、ペスカトーレや、魚貝のトマト鍋ズッパディペッシェ、函館のイカを使ったイカ墨のソースなど、そういったソース関係も開発していきたいと思います。
おっと・・。料理のことを話すと際限がなくなってしまいます。
今日はこの辺にしておきます。
新商品開発ラッシュ、楽しみにしていてくださいね。
ちなみに今開発しているのは、鮭の生ハムのハーブオイルマリネと、イカのぽんぽん焼きです。あ、あと、イカのゴロ煮や、いかゴロのカラスミ仕様なんかにも挑戦しています。
ではでは、乞うご期待!