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社長北海道日記(2017年)

2017年6月29日

根拠を見出す

新入社員が入社したので、今日は魚の体の構造を実際捌きながら教えていました。魚は血が問題となるケースが多くなるので、特に血管と、血液が体内を流れるプロセスを見せました。心臓の構造や、エラを通っている動脈、内臓に入る動脈と脊椎を通る動脈など、どのように血管が張り巡らされていて、どういった流れをしているのか理解させておきたかったのです。

そうすることによって、なぜ、その位置を〆るのかなど、根拠が明確になるからです。実は私の息子なんです。東京の二つ星レストランで修業して、本人の希望で北海道嘉楽(さかなだマート)に入社しました。魚に興味津々で、一生懸命学んでいるところです。

なかなかレストランでは学べないことが沢山ありますので、日々驚きの連続のようです。全てに根拠が存在しますので、徹底して、なぜそうするのか?を考えさせています。また、やはり仕事で求めるべきは生産性ですから、段取りや効率も併せて考えさせています。

「今やっていることを疑え」が私の口癖でして、固定観念に捉われず、物の見方の角度も違う方向から見させます。勉強は魚だけではなく、生物学、生態学、解剖学や医学、海洋学などを学ばせています。

なぜ医学なのかと不思議に思われるでしょうが、活〆にするときや血抜きをする時に、必ず心臓や動脈、静脈、エラから酸素を取り込む仕組みなどの知識が必要になり、そういった知識は医学から学べることが多いからです。感覚や経験は大事ですが、やはりそこに根拠を探す意識がなければ本当に知ったとは言えないと思うのです。

まだ25歳と若いものですから、お金はまだまだ残さなくていい、自分に投資しろと教えています。本人もその気で、早速包丁を数本揃えていました。包丁は歴史が深いものですから、長い年月の間に思考が洗練されて反映された、完成に近いものだと思うのです。

包丁の形状からどう研げばいいかを考えさせ、どのような使い方をすれば良いのかを考えさせます。包丁はシンプルなものですが、複雑なプロセスを経てシンプル化された人間の知恵の結集だと思うのです。部分部分の形状がなぜそういう形状になっているかを見抜くことが出来れば、あらゆる事を自立して思考できるようになると考えています。

研ぎ方という知識ではなく、包丁がこう研いでほしいと語っている声を聞くことが出来れば、私たちの基準ではプロだと思うのです。

特に和包丁は種類も多く、形状もさまざまです。洋包丁との違いを明確に理解できれば、文化の違いや国民性の違いもわかります。日本独特の文化や国民性は刃物によく表れていると思います。

今まで築いてきてくれた先人の知恵だけに依存せず、自分も何かを発見して後世に残せる仕事ができるようになってほしいと思うのです。

2017年6月19日
活け締めテスト

早速、活けのヒラメが揚がってきたので、神経締めまでして、依頼いただいていた常連さんに送ってみましたが、鮮度も良く、身もきれいで美味しいと評価いただきました。

    今回活け締めにして送ったヒラメです。
  https://www.youtube.com/watch?v=TItPgHFLTYM

捌いた写真を送っていただいたので、どういう状態かを確認させていただきました。
技術の高い飲食店様で、5枚おろしの状態で撮影してくれていたのですが、非常にきれいに捌いておられました。

ひらめの5枚おろし

ひらめフィレ

極力、身に傷をつけたくないので、頭から目打ちのようなもので脳死させて脳から脊椎に繋がっている神経を締めました。脳を締めた段階で水槽に戻し、エラから動脈を切り、血抜きをしてから神経締めしました。
写真からすると、成功していたようですが、もう少し毛細血管まで血抜きが出来ればと考えてます。

生きたままそう沢山水揚げされるわけではないので、水揚げ予約待ちになると思いますが、コーナーが出来ましたらお知らせします。

 

また、今後、三次加工も開発していこうと考えてます。

さかなだマートもオープンから早や13年目に入りました。
そろそろ素材だけではなく、3次加工にも力を入れていきたいと考えてます。

理由は2つありまして、
 ①飲食店の現場で加工する労力を省けるようにするということと、
 ②魚のいろんな食べ方を提案したいということ。
 
この2点を実現したいと思ってます。

飲食店に限らずですが、労働力不足を補うには、私たち工場が出来ることがもっとあるのではと思うのです。
また、浜の工場でなければ出来ないこともありますので、そういった商品を紹介してゆければと思ってます。

あまり知られていない料理では、例えば宗八がれいの昆布締めなんかもその一つです。
絶品の味わいですが、余程鮮度が良くなければ作れないものですから、これはやはり浜の工場で水揚げされたばかりの魚で作るべきと思うのです。

こういった魚も紹介してまいりますので、ご期待ください。

 

2017年6月12日

活け締め鮮魚送り

沢山の方にさかなだマート会員登録いただいております。心からお礼申し上げます。本来なら一軒一軒ご挨拶に伺わなければいけないところ大変恐縮に思っております。今後とも末永くご愛顧くだされば幸いです。

さて、これからになりましたが、活締め鮮魚送りのコーナーを作ろうかと考えています。前浜で活魚も水揚げされるものですから、以前からお問い合わせも頂いておりましたことですし、始めてみたいと検討しています。

活締めの良いところは、冷やすことと合わせて、鮮度落ちを遅らせることが出来ることです。また、血抜きをして、神経締めまでして身質を保持できれば良いと考えています。

※但し、アニサキスをご存知かお伺いして、ご存知の方のみに限定してお届けしたいと思います。冷凍や焼きでは問題ありませんが、鮮魚となるときちんとした知識が必要です。

早速、今日はヒラメの脳の位置と、神経経路を再確認していました。多くの魚がそうですが、頭の中に空洞があり、軟骨で脳を守っており、そこから中骨の上に神経が通る小さなトンネルがあります。その中をピアノ線など細いものを通して神経を破壊するわけです。神経を殺すことによって、筋肉に乳酸が溜まることを防ぎます。

極力、身に傷を付けないように締めたいと思います。

あとは保冷と、最短で届く便で送りたいと考えています。また、締めた時間もお伝えできれば良いと考えています。同じやるのであれば、更に良い方法が無いかも研究してまいりたいと思います。

私は魚を知るために医学なども参考にします。心臓から動脈を通ってエラの毛細血管に入り、中骨を通って、身に枝分かれする毛細血管、そして戻ってくる静脈から内臓へ血管が通り、心臓を通過して再びエラへと、魚体内に流れる血管の構造も学びました。また、魚の心臓の弁なども調べたりして構造から理論を組み立てます。

そういった研究をしていると、魚種によって内臓の位置や脳の位置が違ったりして、魚は本当に奥が深いと常々思います。

まだまだ死ぬまで勉強だなと思うのです。

歌舞伎役者として初めて文化勲章を受章された、6代目、尾上菊五郎の辞世の句「まだ足りぬ 踊り踊りてあの世まで」が好きなんですよ。

 

2017年6月5日

さかなだマートリニューアルオープンのご説明

さかなだマートがオープンして12年経ちますが、今回で5回目のリニューアルとなりました。今回の改善点や新しい機能、サービスは下記の通りとなります。

①会員登録するとポイントが付きます。溜まったポイントはお買い上げ時にお使いいただけます。

②httpsで始まる、セキュリティの強化を行いました。SSL/TLSプロトコルを用いて、サーバの認証・通信内容の暗号化・改竄検出などを行います。

③従来、商品が探し難いとの声に応えて、商品一覧ページを設けました。魚や貝の全商品を一堂に見ることが出来るページです。

④サイトデザインの一部変更。

⑤さかならクラブを開設しました。プロの方も一般の方も買うことが出来ます。一般では手に入らないような特別な商品をご案内しています。

⑥カートシステムを見やすく使いやすくしました。

主な変更点は以上です。他、細かいところ数点見直しを図りましたが、割愛させていただきます。

見やすく、使いやすくを目的として、また、お得なポイントシステムを導入したことが今回の大きな変更点です。今後もみなさまのお役に立てるサイト運営を心掛けてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。もうしばらくでオープンしますので、ご期待ください。

 

さかなだマート 辻合明男

 

2017年5月19日

新商品開発 刺身用、黒そいフィレ

さかなだマートの辻合です。いつもお世話になっております。

刺身用の黒そいフィレを開発中です。以前、刺身用で何かおもしろい魚がないかと探しておられたお客様に、前浜で捕れる黒そいのフィレを作ったところ、これがお店で人気になって、もっと作ってくれないかと依頼がありました。

活の状態で浜に水揚げされるので、〆て一晩寝かせてから刺身用に3枚にしています。ただ、これがすごく捌きにくい魚なんですよ。背びれに大きなトゲが何本も、エラにもトゲがありと、たくさんトゲがあるので、余程気を付けて捌かないとトゲに刺されてしまうのです。しかも生きてるものですから、〆ようと掴んだ瞬間にバタバタバタ・・。プス! いてててて・・・・。 と、まあ、こんな具合にゴム手袋を突き破って手に刺さってしまいます。またこれがあとあとまで痛いんですよねえ。

先日も10㎏ばかりフィレを作ったのですが、案の定3か所刺されてしまいました。コツを覚えるまでちょっとかかりそうです。実を言うと、ほんとうは新商品として公開するかどうか迷ったのですが、やっぱり美味しい魚とくれば黙ってるわけにはいかないのがさかなだマート!技術屋のDNAが騒ぐのでやらないわけにはいきませんでした。笑 まあ、そんな裏方ストーリーのある魚ですから、おいしくないワケがありません。

来週、月曜日にはLINEで先行販売しますので、まあ一度食べて見てみてください。これが冷凍??と驚かれますよ。

 刺身用クロソイフィレ

 刺身用クロソイフィレ

2017年5月18日

サファイアの目のキングサーモン 

昨日、マスノスケが揚がりました。長年、浜の仕事をしていますが、実に3年ぶりにお目にかかります。それくらい希少な魚です。マスノスケは近海物キングサーモンのことで、数が少ない上に、ちょうど私たちの前浜、北海道噴火湾辺りから太平洋へ出ていきますので、めったにお目にかかれないわけです。

しかも!更にその上に驚きがありました。なんと・・、目がブルーなんです。こんな目の魚は見たことがありません。サファイアを見てるかのようにすごく透明なブルーで、非常に綺麗です。写真を掲載しますので、見てくださいね。

極めて珍しいことを表現する時、bluemoonという言葉を使いますが、正にbluemoonなblueeyeです。

味は? もちろんこれ以上ない美味さです。

青い目のキングサーモン

サファイアの目のキングサーモン

 

2017年5月09日

今日はニュースで魚のアニサキスが猛威をふるってると出ていました。さかなだマートの魚は一切心配無用です。アニサキスはマイナス20℃で24時間以上(中心部まで)凍結すると死滅しますが、さかなだマートではブライン凍結ですとマイナス65度、エアブラスト空冷式はマイナス30度です。

実は私たちが高品質冷凍を作ってきたのにはワケがありました。アニサキスは多くの魚に存在するものですから、工場を作った当初から冷凍技術を研究してきたのです。アニサキスの心配が要らず、高い品質の刺身を提供することが目的でした。

刺身用魚を鮮魚で出荷するのは危ないと業界にも投げかけてきましたが、当然最初から予想できたものなのですよ。

飲食店さんが生で欲しいと要望されるのでしょうが、アニサキスは寄生する魚によって姿を変えていく寄生虫です。中には目に見えないような小さな寄生虫が存在します。刺身用ほっけなども普通に鮮魚で出荷しているところもありますが、これはよく知らない人が扱うのは良くないですね。

私たちは手作業で寄生虫を取り除いて、尚且つ極低温冷凍しますから、100%問題ないのですが、寄生虫がどんな姿をしているのかわからない人が扱うとお客様に提供してしまいかねないのですよ。

研究所、水産関連の人たちみんな知ってたはずですが、今まで放置していたのには首をかしげてしまいます。

流通過程に於いて、扱い方を知らない人も居るということを想定しなければいけませんね。

 

2017年2月21日

5日前から新しい商品作りをしています。味噌で漬けて作る、いかごろの珍味です。ルイベにして食する料理ですが、解けても美味しい料理です。酒の肴として、また、解かしてご飯やお茶漬けにもよく合うと思います。アレンジ次第でいろんな料理に使えると思います。

塩をして一晩水分を抜いてから、味噌や味醂を合わせた調味料に3日漬けてみました。いよいよ4人で試食です。全員、旨い!と絶賛でしたが、まだ最高と決めてしまうには早いと思い、1日漬けた時点、2日間付けた時点とテストしてみることにしました。

熟成という意味ではこれくらいで合格だと思うのですが、もう少しフレッシュな味も試してみたかったのです。次回、味噌に漬けて1日目、2日目と試食してみたいと思います。

 

2017年02月20日

昨日、昨年秋に撮影した滝を撮ってきました。よく行く温泉の近くにあるので、カメラを持って行ってきました。山奥にあり、除雪していない道をかき分けかき分け行ったので、足腰が筋肉痛です。

氷瀑

以前、アメマスの滝のぼりを撮影した場所です。

氷の川

 

2017年02月08日

いやあ、よく時化が続きます。そろそろサクラマスが動き始める季節なので、早く時化が収まってほしいですね。

さかなだマートのサイトリニューアルが少し遅れています。申し訳ございません。ポイント制を導入するのですが、システムエンジニアが少々手こずっているようです。いましばらくお待ちください。

ここ数年、北海道の魚全般に異変が起きていることは皆さまもニュースなどでご存知だと思います。特にイカとタラは水揚げ量が激減しています。原因は産卵が少なかったとの説と、魚種交代ではないかとの推測です。

産卵が少なかったのは魚自体が減ったからではないかと思いますので、ちょっと疑問に思われます。魚種交代は北海道の魚の種が例えばイカからイワシへと交代することを言うのですが、なぜ起きるかは定かではありません。

例えば食物連鎖では、生態系で言えばイカはイワシの上に位置しますから、イカが増えすぎたらイワシが減るように相関関係が考えられます。ですが、イカはイワシだけを食べてるわけではないので、イワシが減ったからと言ってイカが減ることはあまり考えられないような気がするのです。2008年のイカ水揚げ量ピーク以来、近年ははイカが減ってイワシが増えてきている状態です。これは成り立つと思うのですが、相変わらずイカは減り続けています。

私見ですが、生態系の中に人間を入れて考えないといけないのではと思っています。

例えば、2008年にイカ漁ピーク時は、浜値が100円代まで入札価格が落ちました。→安いので世界の市場が急激に拡大した。→市場が拡大するとイカは減る。→市場はすぐに縮小しないので、値が上がりながらも市場規模は維持しようとする。→どんどんイカが減る。

う~ん・・、確かなことは言えないのですが、生態系の頂点は人間ですから、そこの消費量と資源のバランスが崩れているのではないかと、そう推測を立ててみました。

まあ、こんな事で魚が減っている現状を自分なりに考えています。市場関係者の間では温暖化について触れてませんでしたが、実際はどうなんだろうねえ・・。ちょっと大胆な推測を立ててみましたが、海水温上昇により、イカは適温を探して沖へ沖へと低い海水温を求める。→近海では捕れなくなる。→あまり沖を通るようになると、イカ漁船は燃料が合わなくなり漁自体をやめることになる。→その分資源は増える。→大型漁船のみ豊漁になる。と。もしかしたら資源は増えているが、捕りに行けないだけではないか?と。

気になるのは、昨年、大型漁船の船凍イカの水揚げ量が例年より多く速かったと、市場関係者から聞いたことがきっかけでこういう推測を立てたのです。ちょっと想像が過ぎたかもしれませんが、まあ、勘みたいなものと思ってください。

え?当たる確率? う~ん・・経験からだと7割くらいですかねえ。

さてさて。そろそろ3年ものほたて貝も始まりますし、北海たこもスタートを切ります。豊漁を期待したいものです。

 

2017年01月05日

明けましておめでとうございます。

新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

今年、道南は新春早々暖かい日が続きました。今日から寒波が来るようですが、まだそれほど寒くありません。

毎年恒例の温泉めぐりと初詣に行き、ちょっと気になっていたアウタージャケットを買いに行ってきました。北海道は外と家の寒暖の差が激しいので、意外と服選びは難しいなと思うんですよ。また、移動手段は車ですので、車の中は暖かく外は極寒だと頻繁に乗り降りする時に、上着を脱いだり着たりが結構たいへんなんです。

ですから、さっと着れるアウターや、薄くて暖かい新素材を選んでいます。私はアウトドアで着るマウンテンパーカーが多いです。他には着ぶくれしたようにならない暖かいダウンジャケットです。これだと車に乗った時もそのまま運転しやすいからです。インナーはフリース一枚、アウターはダウンジャケット一枚という感じです。比較的暖かい日だとフリース一枚で、寒い時はダウン一枚になり、ワカサギ釣りなんかのように外に長時間居る時は両方着ます。アンダーシャツ、インナーウエア、アウターと、三枚であらゆるフィールドやシチュエーションに対応できたらベストです。

これらで車の乗り降りや、長時間極寒に居るなど、全てを快適にと満たせるようにとなると、ダウンジャケットの質が結構大事なんです。全体が薄くて、ダウンが良質で暖かく、軽くて、ポケットのダウンの有無や、フードのフィット性、ポケットのチャックの開け閉めが容易であること、また、チャックは上から下へ開けるようになってるか、下から上へか、デザイン、色など云々・・。笑選ぶのにとても時間がかかってしまいます。そうこうして、これだと思って値札を見ると・・高っ・・。

いやあ・・一苦労です。笑 これで半日潰れてしまうこともあります。今年こそはベストなダウンをと買いに行きましたが、やっぱり案の定半日仕事でクタクタになっていまいました。やれやれ・・。

ただ、すごく気に入ったのがあったので、報われましたけどね。

まあ、そんなこんなで、日常とさして変わりない正月休みでした。みなさんはいかが過ごしておられましたか。